変分と微分演算子の交換関係

解析力学などでは、変分という概念を用います。ここでは、変分と微分演算子が交換可能であることを確認します。

ある $x$ の関数 $y(x)$ と、 $y(x)$ に対して微小な変化 $\delta y(x)$ を加えた $Y(x):=y(x)+\delta y(x)$ を考えます。

次に、関数 $Y(x)$ 、 $y(x)$ の各点 $x$ における微分 $dY/dx$ 、 $dy/dx$ の差を $\delta(dy/dx)$ とすると、

$$ \delta(\frac{dy}{dx})=\frac{dY}{dx}-\frac{dy}{dx}=\frac{d}{dx}(Y-y)=\frac{d}{dx}\delta y $$

であるので、変分と微分演算子が交換可能であること

$$ \delta(\frac{dy}{dx})=\frac{d}{dx}\delta y $$

が確認できました。